新人営業さん必見!法人営業の仕事内容イッキ見

営業活動の進め方
学生くん
学生くん

卒業後、営業職に就く予定です。どんなことをやるのかわからなくて不安です…。

えいまる
えいまる

営業職は、製品やサービスをお客さまに販売し、対価を頂くのがゴールといえるね。

一番重要なのは、お客さまとの良い人間関係を作ることだよ。

会社の大きさは違っていても、営業に必要な仕事はあまり大きくかわりません。50人くらいの小さな会社から、数万人の大きな会社にも勤めたことがある私、えいまるがご説明します!

スタートは情報集め、ゴールはお金を頂くこと

営業活動は、誰に売れそうかを調べるところから、モノやサービス(ここでは商品とよびます)を提供し、お金を頂くまでの流れ、と理解するとわかりやすいです。

こんな流れですすみます。

No.お仕事目的
情報をあつめて分析する誰が、何のために、いつ、いくらで買ってくれそうかを見つける
提案を作成するお客様に、商品が良いものであるとわかってもらう
お客さまと会う約束をする
打ち合わせを行う
見積を出すお客様に、買っていただく
注文をもらう
契約を結ぶ
商品を用意するお客様に、商品をご提供する
商品をお客さまに届ける
お支払いを確認するお客様から、お金をお支払いいただく

提案書の作成が必要なく、カタログだけで営業活動を実施する場合には、③以降が主な業務になると思います。

それぞれのお仕事について、詳しくみてみましょう。

情報をあつめて分析する

商品は必ず、どんな人に使ってもらいたいか、を考えて作られています。

でも、これがいつでも合っているとは限りません。違う使い道を考えていることもあります。もう少し手を加えてほしいな、というお客さまもいるかもしれません。

このため、営業担当者は、誰が、何のために、いつ、いくらで買ってくれそうか、という情報を集める必要があります。

インターネットで関係のあるニュースを調べて大きなトレンドを把握するのが一番手っ取り早いですが、最も重要なのは、お客さまと信頼関係を築いて、会話の中で聞き出すことです。

提案書を作成する

集まった情報をもとに、パソコン(今後はPCと呼びます)で『提案書』を作成します。

誰が、何のために、いつ、いくらで買ってくれそうか、がわかっているので、「お客さまはこういう風に言われたら買いたくなるだろうなぁ」という点を外さないように作成します。

興味を持って頂いたら、金額についても知りたい!と思って頂けるかもしれません。PCで『価格参考資料』を作ることもあります。

一般的に、打ち合わせなどでお客さまが実施したい内容を話し合って、確定した段階で『御見積書』を作るので、ここではまだ参考レベル、ということになります。

お客さまと会う約束をする(アポイントを取る)

提案書がせっかくできたので、会って説明したいですよね。

お客さまと訪問の約束をするときは、まず『メール』を使うことが多いです。
電話よりもメールの方が、お客さまの都合のいい時間に読むことができるので、ご迷惑になりにくいのです。

メールは便利ですが、本当に気づいているのかわからない、というデメリットもあります。メールに合わせて、電話もしておきます。

この時に、関係する人にも声をかけて頂けませんか?などメールにはちょっと書きにくいことを伝えることもできます。

打ち合わせを行う

お客さまとの打ち合わせ

お客さまを訪問する日時が決まったら、いよいよ打ち合わせです。

何よりも、遅刻は厳禁です!
5分前くらいに、受付にある電話からお客さまを呼び出します。

お客さまとの予定が1時間のとき、割り当てる時間はこれくらいです。

打ち合わせのタイムライン例
  • 名刺交換(5分)
  • 資料を配布する、モニタと自分のパソコンをつなぐ(3分)
  • ちょっと雑談(2分)
  • 提案書の説明(15分)
  • お客さまからの質問・あなたからの質問タイム(25分)
  • 打ち合わせのまとめを簡単に(5分)
  • 片付けながら、また雑談(5分)

打ち合わせでは、用意した資料をわかりやすく15分程度で説明します。
お客様の本当にやりたいことは何なのか確認するため、質疑応答により多くの時間を割きます。

雑談が多いな、と思いませんか?これ、ものすごく大切なんです。
営業の仕事は、とにかくお客さまと良い人間関係を作ることが重要です。人間関係ができていると、「実はこういうものを探しているんだけど」とか「この人にも説明した方がいいよ」など大事なヒントをもらえるようになります。

長くなりすぎないように、適度に雑談しましょう!

報連相

社内外の人と多く関わる営業にとって、最も重要なのが報連相です。

打ち合わせが終わったら、翌日すぐにPCで『議事録』を作成することになりますが、これもそのうちのひとつです。

お客さまとのディスカッションの中で出てくる課題には、一人では解決が難しいものも多いと思います。ビジネスの規模が大きいほど、難問に当たるはずです。

上司だけでなく、ものづくりのチームも交えて、「作戦会議」をやる必要があります。

ここでは、『アジェンダ』という話し合いをするためのメニュー表のような資料を作成することもあります。

見積もりを出す

提案書を作る時、価格参考資料でいったん金額は決めました。
でも、打ち合わせではきっと「ここはこうしてほしい」という要望が出たはずです。

これに合わせて、価格を作り直します。

内容によっては、ほかのチームの人と会話しなければならないものもあります。「うちではやれないよ!」と冷たく言われることもあるでしょう。
それでもなんとか、お客さまがやりたいこと、自分の会社がやりたいことを実現できるように、様々な関係者と会話することが必要です。

これを円滑に進めるのも、営業の重要な仕事です。

算出できたら、PCで『見積書』を作成します。かかる金額を見積もるから、「見積書」といいます。

この金額はこういう条件ですよ、という注意事項があれば、『見積条件書』を作成することもあります。

これをお客さまに説明し、ご提示します。

価格の交渉

提出した見積書について、お客さまの会社では、いろいろな人たちを交えて検討するはずです。
その効果はあるのか、価格は妥当か、最後までやってもらえるのか、などなど…。

ビジネスの規模が多いほど、価格の交渉が発生する可能性が高まります。

お客さまにとっても大きな投資には、これによる高い成果を得たいという思いと、安く調達したいという思いの両方があるためです。

場合によっては、補足説明資料や、修正版の見積書を提出することもあります。

受注する

最終的に、お客さまの会社で「やってみよう!」ということになると、「注文書」がいただけます。
お客さまからの「注文しますよ」を表した資料なので「注文書」と呼びます。


これが「受注」です。営業にとってはものすごく嬉しい瞬間です!
仲間とお祝いがあるかもしれません。

・・・が、営業の仕事はここで終わりではありません。

注文書を受け取ったら、「受け取りましたよ」を意味する『注文請書』をPCで作って提出します。
「注文を、お請けしました」を意味するので「注文請書」です。

もうひとつ重要な仕事が、ものづくりを担当するチームなど、関係する人たちへの連絡です。

これが遅れてしまうと、ものづくりの期間が短くなって、決められた日に商品を納められないかもしれません。

社内外を、とにかく円滑にすることが営業の大事な仕事なのです。

契約を結ぶ

案件によって、様々な『契約書』をパソコンで作ることもあります。

モノを売り買いする『売買契約書』、お客さまの言う通りにモノを作って納める『請負契約書』などなど、様々な種類があります。

商品を準備する

お客さまの注文書に決められた内容・スケジュールで納められるように、準備をおこないます。

ものづくりが必要な商品の場合、設計(設計図をかく)→調達(必要なものを買う)→作業(ものをつくる)という順番で商品が作られていきます。

主に、ものづくりのチームが担当しますが、スケジュールの大幅な遅れがないか、営業が常に把握します。

万が一問題が発生した時には、お客さまとものづくりチームの間に立って、問題解決の流れを作ります。

商品をお客様に届ける

予定通り商品が完成して、お客様のもとに無事に運び入れて、ちゃんとそれを見届けたからハイ終了!と言いたいところですが、そうはいきません。

ここからお客様による検査が実施され、これに合格して初めて「納品」が完了するのです。検査は数週間かかることもあります。(検収基準の場合)

完了すると、お客様から検収書を受領します。「検査が終了し、わが社に収納します」なので「検収書」と覚えれば良いでしょう。
「お金をしはらいますよ」というサインですね。この時点で、ようやく納品が完了し、「売上」になります!

会社の全体の収入の事を「売上」と言いますが、これは営業が活躍する、「受注から納品までの流れ」の積み重ねなのです。

さて、納品が完了して次に必要になるのが、『請求書』です。これもパソコンで作ります。お客様はこの請求書をもとに、私たちの銀行にお金を振り込んでくれます。

この「納品」が決められた期日までにできないと、予定された日に会社にお金が入ってきません。でも、ものづくりは終わっていてお金を払ってしまっています。会社にお金がなくなると、あなたの給料を払ってもらえないかもしれません…。

「納品」は、それくらい重要なものなのです!

お支払いを確認する

「無事に納品して、検収書ももらって、請求書まで出した!もうやることはないな」と考えてしまいますよね。
でも、会社がちゃんと給料を払える状態でいるためには、最後にもうひとつやることがあります。

「入金」の確認です。

請求書を送っても、ちょっとしたお客さまの手違いで入金されないだけで、やっぱり会社のピンチになります。きちんと予定通りお金が入ってくることを確認して、ようやく営業の仕事は終わりです。

まとめ

会社が、社員のみなさんにお給料を継続的に払ってくれるのは「売上」の積み重ねの結果です。
営業職は、この売上を得るためのきっかけを作り、ただしく納品され、入金の確認まですることで、会社全体にまで影響を及ぼす重要な仕事です。

これをできるようにするために、「人とよく会話すること」、「PCが使えること」が必要なことに気づきましたか?

ほかの記事で、やり方を説明していこうと思います。
ぜひ、力をつけてどんな会社からも欲しがられるような営業をめざしましょう!

参考図書

この記事をご覧になっている方の中には、そもそも社会人としての経験もこれから!という人もいると思います。

評価されるにあたって、営業職に必要とされる能力と、これをカバーする入門書を集めてみましたのでご参考にしてみてください。

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